高圧処理の活用事例

収穫後農産物の機能性分の増強/酵素分解促進

収穫後農産物の機能成分の増強

高圧処理によって農産物の組織が破壊されることにより、元々農産物の細胞に内在している酵素と基質の酵素反応が促進され、様々な有用成分を増強させることができます。

玄米のGABA富化

酵素反応に関係する基質と酵素は細胞壁や細胞膜に隔てられており、これらが破壊されると、基質と酵素による生合成が始まります。
玄米の場合は、玄米に内在するグルタミン酸と脱炭酸酵素(GAD)との酵素反応により、γ-アミノ酪酸(GABA)が生成されます。

GABAとは

アミノ酸の一種で、血圧降下作用や脳の新陳代謝促進作用、精神安定作用があると言われています。

トマトの抗酸化能力(ORAC)の増加

高圧処理によって、トマトの抗酸化能力が向上することが確認されています。これは、トマトの代表的な機能性成分であるリコピンのほか、ポリフェノールやビタミン類など、複数の成分の生合成が促進されたためだと考えられています。

酵素分解の促進

酵素反応に適した温度に加温しながら、高圧処理を長時間行うと、酵素反応が促進され、食材を腐敗させずに分解・液化することができます。
魚介類をまるごと密封し、長時間の高圧処理を行うと、内臓に含まれるタンパク分解酵素が働き、身のタンパク質がアミノ酸に分解されるため、非常にうまみの強いエキスが得られます。

イワシ

  • ~100MPa、~24時間(50℃)

トマト

  • ~100MPa、~24時間(50℃)