医学・医療分野への最新活用事例

先天性巨大色素性母斑最新治療における高圧利用

高圧を利用した「先天性巨大色素性母斑」に対する世界初の皮膚再生治療開始

治療及び研究機関

  • 関西医科大学形成外科学講座
    • 森本尚樹准教授(研究責任者)他
  • 国立循環器病研究センター
    • 山岡哲二部長他
  • 京都大学大学院医学研究科形成外科
  • 京都大学医学部付属病院臨床研究総合センター開発企画部
  • 大阪工業大学工学部生命工学科
  • 関西医科大学森本尚樹准教授

  • 国立循環器病研究センター山岡哲二部長

本治療の概要

(1)関西医科大学形成外科学講座 森本尚樹准教授(研究責任者)と国立循環器病研究センター山岡哲二部長らの研究グループは、2016年3月、関西医科大学病院において標記疾病に対し圧力を利用した世界初の新規皮膚再生治療を開始した。
 
(2)本治療は、患者から切除した母斑組織を高圧装置によって200MPaで10分間加圧した後再移植するもの。この高圧処理により皮膚の機能性を損なうことなく腫瘍細胞を完全に死滅させることができ表皮も、自家培養表皮を用いることで患者自身の細胞と組織だけで皮膚を再建するものである。
 
(3)また残留毒性が懸念される薬品などを用いない物理的な処理方法であるため、高い安全性が確保できる。
 
(4)更に将来的には高圧による細胞の死滅処理方法が、皮膚悪性腫瘍やその他の組織の悪性腫瘍にも応用可能な組織再生方法となることが期待される。

本治療の流れ

先天性巨大色素性母斑に対する自家不活化性真皮と自家培養表皮を用いた新規治療方法(First-in-man臨床研究)

皮膚を高圧処理し移植=巨大なほくろ状組織、世界初-年明けから臨床 関西医大など

  • 掲載日時

    2015年12月11日02時17分

  • 出典

    時事通信